2012年03月14日

成都〜昆明 最低賃金席16時間耐久列車の車窓から

3月12日月曜日
八時起床。寝過ぎ。それにしてもドミトリーは気を使う。
楽山へ行こうと近くのバスターミナルへ。しかしここからは楽山行きは出ていないらしい。
仕方なく成都駅横の新北門バスターミナルへ歩く・・・
初バスチケット。緊張する。メモに楽山と書いておいて長い列に並ぶ。ちょっと気を抜くと前に違う人がいるからここは容赦してはイカン!

前のおばちゃんにベッタリついてチケット売りの姉ちゃんに見せる。大体だがこういうとこの姉ちゃんはマジで機嫌が悪い。日本だったら「何故ぶち切れてらっしゃいますか?」と聞かれるであろう態度。

緊張してメモを出すと案の定「ハア〜〜!!」
と、そこにもっと怖い顔の係官が来て、「彼が行きたいのは楽山じゃないのかい?(たぶん)」と言ってくれた。

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難問のチケットゲット!48元


バス待ちもまた波乱。いろんなバスがかち合うからゴッチャゴチャで怒声が飛び交う!
「綿羊はこれに乗るの?」「ちげーよ馬鹿野郎!さっき言ったじゃねえか!ぶっ殺すぞ!」と僕には聞こえるほどの応酬で見てるだけで楽しい。
どうやら僕のバスが来ていざ乗り込み。観光地なので平日だし空いていたのかすんなり座れて3時間。道中は開発と開発の間に昔ながらの掘っ立て小屋と畑だけ。これが今の中国かあ。何より広い!これぞ大陸なり!

楽山着。

キャッチのタクシー群がる。バスがなさそうだったので競わせて一番安く言ったおっちゃんのに乗る。楽山までは込み入った町中を抜け、広い岷江を橋で渡るとすぐだ。

手前で飯くっていざ!と思ったら90元!!むっちゃ高い。中国人がどよめいていた。
まあ世界遺産だし仕方がない。そしてむっちゃ登った。崖を削って出来ているので絶えず登りだ。大仏面会。でかい。奈良の大仏が半分くらいか?そしてなんと下にも降りれるじゃないか。さあ行ってみよう。
鬼の急下り、そして急登!71mの巨躯を見下ろして、見上げて、また見下ろす。崖をジグザグに削って作っただけの階段なのでかなりきつかった。なぜならフル装備だからね(^_^;)

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御開帳!ありがたや!


帰りはさすがにしんどくてバスターミナルまでまたタクシー。やっぱりいっぱい寄ってくるも、中国人のいいところは大体の相場は教えてくれる。そこからは数元の勝負に勝ったものだけが客を持っていく。
バスターミナルですぐに我眉山行きへ。

なぜこんなに急ぐかというと作戦があった。
峨眉には駅がある。とりあえず駅に行ってみて、今日中に昆明行きのチケットが買えれば、移動もできて車中泊で宿泊代もいらないという一石二鳥
もしだめなら我眉山でも見に行こうかという二刀流

峨眉駅には1時間でついた。時間は16時半。結構厳しい。急いでチケット売り場へ・・・
すでに喧嘩が勃発している。大渋滞の先頭にはいかついおっさんが大声で切れている。その上を行くはマイクで鉄格子の向こうから喚く店員のおばちゃん。時刻表を見ると昆明行きはまだある。急がないと。

喧嘩は続く。後ろに並ぶチベット系の家族は心配そうに覗いている。
ついにガードマンにしょっぴかれるおっさん。目が怖すぎ。
待ちに待つとやっと僕の番。

ここで豆知識を。
中国の列車は等級別のチケット販売だ。
一番が軟臥。読んで字の如し。ふかふかの2段ベットに荷物入れ、さらにトイレは和式と洋式。
続いて硬臥。これもそのとおりで普通のベットが3段。値段も普通で外国人には一番人気だ。
次は軟座。椅子タイプ。短距離にしかない。
そして硬座。日本で言えば普通の街中を走るアレだ。別にいいではないかと思うかもしれないが、これにいまから16時間座り続けるのだ。
しかもしかもダントツ出やすいので客層もそういうことだ。痰吐き、便所汚し、ゴミ床捨て、泥棒・・・悪評しか聞かない。
しかし
せっかくだ。
旅の真髄を見てきてやろう!

「おばちゃん!昆明までの硬座くれや!!!!」

おばちゃんは二度聞いた。「いいんだな。」と・・・
やはり外人では珍しいのかおばちゃんは笑いながらパスポートの確認をはじめる。
なんか怖くなってきた。

18時。列車来たる。全員走る。一応指定席なのだが。とかく列車は長いのでどこに行けばいいかわからん。こんな時は駅員に。また顔が怖いm(__)m
しかし強面駅員は僕の場所を教えてくれたばかりか一番前に並ばせてくれた。優しい・・・人間顔じゃねえ。

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キタキタキター!!!


いざ乗り込みってすでに両サイドに飲み込まれた。
負けるかと3番くらいで入る。
いきなりウンコの匂い!!!
出鼻をくじかれた。みかんの皮が落ちまくっている道を進み、自分の席は???
前のおっちゃんに聞く。そこだった(^^ゞ

席に着く。狭い。思ったより硬くはないが寝れるのか?
前はさっきのおっちゃんと若い兄ちゃん。横は姉ちゃん。キュウキュウだ。
おっちゃんは重いバックパックを一緒に棚へ上げてくれた。顔は怖いがいい人だ。
おっちゃんは僕に何か話しかける。するとおっちゃんの仲間も周りの人も何か言っている。
頭をさする&合唱ジェスチャー「お前はチベット人か?(たぶん)」
「日本人」とメモに書く。
なぜか爆笑

やはり外人は珍しいのか設問攻めだ。
どこから来た?どうやって来た?何を見てきた?女はいるか?金持ちか?干支は?・・・
駅弁を食いながら応対をする。もちろん英語は全く同士。筆談と地球の歩き方の最後の旅の中国語の数ページで会話をする。

意外と分かるもので結構応対できる。周りに人だかりができ、わからないというといろんな漢字を皆で出し合ってくれた。

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すべてはこのおっちゃん(42歳)


おっちゃんは恐らくだが、中国語を教えるといってかなりの下ネタを言わせたり(横の姉ちゃんが顔を隠して笑っていた。)、「南京、南京」といって首を掻き切るポーズを見せたりした。周りの人は「地球の歩き方 中国」が面白いらしくみんなで回し読みし始めた。
「ここは絶対行っておけ。」とか「もしここに来たら俺に連絡しろ。」とか「ここに行くなら経路はこう行け。」と色々教えてくれた。

さらにこのおっちゃんは無理矢理タバコに付き添わした。吸ったことがないというと、「それじゃあ、今日が初タバコ記念だ(たぶん)」といって一本吸わせた。
まさか、二十五年間一本も吸わないと固く神に誓い、貞節を守ってきた僕が中国の山の中を走る列車の中の煤だらけの喫煙室でむっちゃ苦い中国のタバコを吸うとは・・・

タバコはきつすぎて頭がギュインとなってむせる。するとおっちゃん大笑い。
「これが見たかったんだろう」と思いながらもせっかくだし全部吸ってみた。胸焼けするし、臭いし、鼻の奥が痛い。
その後ももう一回連れだされた。おっちゃんはまた笑いながら周りのスモーカー達に説明すると、一人のおっちゃんがいらないのにもう一本くれた。ゲホ。
しかもそのおっちゃん可愛い顔をしているがなぜか手に肉が見えるほどの穴が開いており、まだ血が固まっていなかった。
「自分でやったのさ(笑)」と言っていた。ここは何なんだ!!

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可愛い顔して手がグロすぎ!!


そのあともお菓子をくれたり、中国のトランプを教えてくれたり、みんな構ってくれた。ケツは痛いが、とても楽しかった。
しかもよく見ると僕の周りの人同士で楽しそうに話しているが、今日が初対面のようだ。初対面で笑わし合ったり、怒ったり、トランプしたり。
旅は道連れ世は情けというが昔の日本もこんな感じだったんだろうなあ。

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おっちゃんにカメラ貸したら撮りまくり。
(女の子は嫌がっています(^^))


3時までみんなで話した。周りがだんだん寝てくると、一人二人と寝に入った。
といっても電気はキンキンだし、いびきうるさいし、なによりどこからか漂う足のにおいが激烈すぎる。さらにタバコのせいで目が冴えて眠れない。ケツも痛い。

そこでおっちゃんが金の話をしてきた。
「お前は月にどんくらいもらっているんだ?」
普通の専門卒くらいなのでそれを書くと驚いていた。
「お前は金持ちだ!」
おっちゃん!おっちゃんは日本の物価を舐めている。物価が高いというと、教えろと来る。家賃から携帯代、税金や車の維持費など書くとおっちゃんはそれでも金持ちだという。
おっちゃんは月に頑張っても3000元だといった。4万円くらいだ。
おっちゃんは初めて疲労の影がある顔を見せた。日本ではやたらに中国の躍進を伝えるが、おっちゃんのような人が頑張っているから安く物が買えるんだと思った。中国では貧富の格差が問題になっているが、たしかに楽山には外人や着飾ったデカサングラスの中国人や僕よりいいカメラを持った中国人ばかりでおっちゃんのような人はいなかった。
おっちゃんは大変だが、お前も頑張れといってくれた。そして終始なぞの下ネタジェスチャーを寝るまでやり続けた。

ここで硬座の日常を
客は大量にお菓子やジュースを買い込んで、かつ団体でいる。
さらにたまに来るジュースや果物の売り子からも買い漁る。常に食って、そのゴミを床に落とす。でもこれは年食った人に多い。最近はうるさいみたいだ。目の前で卵の殻を床に捨てていたおじさんは車掌に怒られていた。
しかし汚れていく。3時間に一回くらい車掌が掃除に来る。んでマナーの悪い客に怒る。
これの繰り返し。

そのあとは寝たり起きたり。携帯の爆音や列車の揺れで起きたり、ケツの痛さで起きたり・・・とにかく寝てない。ケツに褥瘡ができそうだ。

ちなみにこの日は起きてから20時間乗り物に乗ってました・・・
中国は広い・・・

飯 26元
バス 56元
観光 90元
移動 175元
350元


3月13日火曜

朝だ。
かなりの疲労とケツの感覚のなさで朦朧だ。
外は赤土の段々畑の絶景。こんな土地にも人は生きれる。
顔は脂ぎり、指先は黒くくすんで鼻くそも黒。足の臭いも強烈。
どうやらわずか3日で大陸人間に成れたようだ。
ちらほらアクロバティックに寝ていた人たちが起き始め、また食い始め、喧嘩をし始める。
おっちゃんたちは途中で降りた。とてもお世話になった。タバコの一箱でもおごりたかった。とても良くしてくれたが、最後まで恩着せがましいところはなかった。これも大陸のなせる技か。

昆明には10時半についた。くたくただ。
しかし16時間で125元だから1500円くらいか。

死にそうにしんどかったが、硬座でしかできない体験ができた。これぞバックパッカーの醍醐味。
宿さがし。そもそもバックパッカーの基本は早めに宿を探し、重い荷物をおいて身軽になってから観光に行くのに、ずっとフル装備だったからしんどすぎる。

その前に金がない。
1万円分の元がちょっとやばくなってきた。ということで両替。
これまためんどくさい。中国銀行じゃないと円はダメらしく、そこではむっちゃ文句言う姉ちゃんにパスポートやらなんやら出さされて怒られてヘキヘキ。
やっと金を下ろして宿は昆湖飯店。トイレ、シャワー共同でシングル80元。少し高いがシングルがいい。一人で足を伸ばして寝たい。
そして久しぶりのシャワーと洗濯。
意外と匂いや汚れが平気だ。日本では潔癖だったのに。
多分答えは街中は埃でもうもう、いろんな匂いが混ざっているし、人々もそうだ。

雲南省博物館いって翠湖公園へ。博物館は何故かただで入れた。なぜだ?公園はTHE中国と言った感じで、みんなで演奏したり踊ったりまったりしたり。
湖畔で一人まったりした。日本でもせっかちに生きていたのに、こっちに来たらなおさらハイスピードに生きていたので久々の休憩だ。

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売店のお姉さん。中国女性は恥ずかしがり屋が多い


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みんな平日のこの時間に楽しそう。


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マックもありました。高い!!


バスで駅へ、飯食って屋台ハシゴして帰宅。疲れたあ。今日はよく寝よう。

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晩メシ食った店の子供たち 西方系民族でかわいい


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帰りに屋台で買ったウイグル人の大好物。羊の串焼き。
かなり辛いがうまいし2元(30円くらい)

宿泊 80元
飯類 20元
移動 15元
   115元
posted by 小太郎 at 21:28| Comment(0) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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