2012年05月26日

DMZとダイアモンド

5月25日

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昨夜の晩、晩メシを食いに行ったあと宿で借りた本を静かに読みながらも実際は内なる葛藤で苦しんでいた。
「腹が減った・・・」
また来た!爆食週間だ。さっき食ったのに・・・

あのインド帰りのタイでのフードファイター状態に近い感じが腹の奥からするではないか。
いかん!この短期間、しかも海外でこんなに体重が増減しては明らかに身体に悪影響だ。ラオスに入って治まっていたのがくすぶり始めていた。ベトナムは飯がうまいから仕方がない。
今日読んだ宿の本で「日本の旅行者は節約自慢ばかりだ。」という記事を見た。日本では数百円程度のことなのにそのために何キロも歩いたり飯我慢したりするのはどうかという問題定義だ。

そのとおり!!乗りましょう!!


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ちょうど自分に言い訳できる良い記事が見つかったので飯を食いに行こう。二度目の晩メシは近場の食堂。豚肉の団子がむっちゃうまい!ああ、やっぱり我慢はダメね。うんうん。
たしかに中国では毎日金の計算やらメシ代ケチったりしてたが馬鹿らしくなってやめた。とりあえず国によって一日これくらいというのを決めてそれっぽくなるようにはしていた。インドでは大黒字、タイでは倒産寸前の大赤字となったのでちょんちょんか。
たしかにしっかりと調べたり経験があればより安いところや方法は探せるが、それに躍起にならずに自分の程度に合わせた旅をするのが良いのである。そう、だから食おう!
合理化の材料を読書で探す日々でした。



朝だ!本日も晴天なり。フエでは珍しきかな。
朝6時よりDMZツアー。DMZ(Demilitarized Zone)とは非武装地帯という意味。ここ17度線を境に北ベトナムと南ベトナムに分けられた大国ご都合ライン。韓国と北朝鮮の板門店と同じである。

ここはベトナム戦争中の最大激戦区となった地域であり、戦跡がうじゃうじゃあるのだ。日本でも戦跡巡りが好きだが、日本の場合は殆ど跡形もなく、姉川でちょっと興奮したくらい。しかしベトナムはプロパガンダにも使っていそうだし期待大。

ということで1日15$ツアーに参加。
ツアーというと日本では2泊3日とかのあの高齢者の汽車ポッポと思うだろう。しかし海外ではアクセスが悪く手配が面倒な場所が多いため、半日とか1日などの短期ツアーを使い観光地を巡るのが主流だ。その時はガイド無しの送迎のみのものもある。
要するに需要と供給である。ツアー会社はそこら辺にゴロゴロあるのでちゃんとしてそうなところを選べば良い。宿でもしてくれるしシンカフェのような大手に頼むのも良い。


今回はがっちりガイド付きのツアー。もちろん英語。しっかりしてそうなおばちゃんが案の定メコンの流れのような流暢な英語をおしゃべりになられるのでさっぱりわからず。地名と知っている単語(中1レベル)を繋ぎ合わせ無理やり脳みそにねじ込む。

まずはラオス国境に向け2時間以上走る。途中休憩ではツアー会社とべったりのお店に寄る。大体こういうところはマージン払ってれば客が勝手に来るのでサービスが悪い。小腹がすいたのでお菓子の値段を聞いたら出された直後のチェーのように対応が冷たかったので無視した。


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最初はレーダー基地とかがあった山。上が吹っ飛んでるしそこら中ハゲ山だらけ。恐らくだが爆撃で木が生えなくなったとガイドは言っていそうな気がする。そういえばラオスのジャール平原の時も親父がそんな事言ってたな。枯葉剤ではなさそうだ。地形が変わるくらいの爆撃が全く想像できない。



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次はホーチミン・ルート。かの有名なベトコン援助物資輸送道路。北ベトナムやバックに控える怖くて大きい国からの人殺しグッズ詰め合わせがわんさか届いた道だ。このせいでラオスも爆撃されたと言っていたなあ。援蒋ルートしかり、この辺を兵站に使われると勝てないみたいだ。


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ケサン基地跡。かつてアメちゃんの飛行場があったらしい。たしかにだだっ広い。そこにはまるで猫が捕まえたネズミをご主人に晒すようにヘリコプターや戦車の残骸が展示してある。去年ホーチミンの博物館でもみたが、やはり実物を見てもリアリティーが沸かない。実際襲われるまでわかりそうもない。

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王蟲っぽい

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おそらく死体から剥ぎ取ったものなどがズラリ



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この激戦区の飛行場は今やコーヒー畑になっている。実はベトナムはコーヒー出荷量世界2位なのだ。そしてそのコーヒーを世界一飲むのがアメリカなのだ。なんとも皮肉な戦跡だ。


昼食。ってさっきの店じゃん。あのひねくれた婆さんにまた会おうとは!
しかも狭い食堂に他の団体もあわせて30人はいる。これじゃあいつになったら飯が出るかわからんし絶対手抜きだ。

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よって近場のきたなシュランのロケ班が見向きもしないようなくらい汚い食堂に行く。いきなり外人が来たからびっくりしたようだが出てきた飯がうまい!この塩コショウと味の素をかけれるだけかけた激濃ゆの味!こんなクソ暑い日はこれに限る。


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リスニングテストを思い出す・・・

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レッツらゴー!

昼からは目玉のヴィンモックトンネルへ。ここは綺麗なビーチ沿いにあるベトコンの地下基地跡。日本の防空壕のような穴を蟻の巣のように張り巡らしアメリカの猛攻に耐えていた場所。地図を見ても本当に蟻の巣のようだしいったい掘るのにどれくらいの労力と時間が使われたのだろう。硫黄島とかもこんな感じだったのだろうか。

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中に入るとかがめなければ歩けないくらい狭い、そして蒸し暑すぎるし真っ暗。ベトナム人が小さかったとしてもこれじゃあ窮屈だ。

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しかもなぜかここの案内人が妊婦さん。「滑らないように気をつけてくださいねえ。」ってあんたが一番気をつけろよ!!と一同ツッコんだに違いない。

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斜めになってしまった・・・

そして何よりすごいのがここで生活していたということ。くっそ狭い3畳くらいのスペースというか穴に4人家族で暮らしていたらしい。さらに作戦会議室はもちろん学校や病院まであったという。

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上の写真は出産の場面を再現した怖い人形。出産までこんなところでしながら戦っていたんだからそりゃアメちゃんも勝てないわ。ベトナム人の忍耐たるや・・・

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トンネルを抜けるとそこは海でした


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最後はお墓。白い綺麗なお墓がずらっと並んでいる。ベトナム戦争でも結局は一般市民が一番死んだらしい。というかつい40年前くらいはここにも爆弾が降っていたと思うとこののどかな風景からでは想像できない。
70くらいのヒグマみたいな白人の爺さんが中央にある慰霊塔の前で膝をついて仏教式に祈っていた。この爺さんはやたらガイドに質問したり自分は戦争に参加していたことをべらべらしゃべっていた。爺さんは何を祈っているのだろうか?

2時間かけてフエへ戻る。
お腹の虫が餓死しそうなくらい腹減った。今日は山羊料理を食いに行くぞ!この辺の名物らしいし。
と、店が開いてなかった。仕方なく評判の良い食堂へ。フォーサイゴン。


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これで50,000ドン(200円くらい)ちゃっかりビールも・・・
ステーキに333(ベトナムビール、バーバーバーと読む)。嗚呼なんて幸せなのかしら。333は去年のホーチミン実験旅行で僕を虜にした憎いやつ。このベタベタ蒸し暑いベトナムで最高にマッチした飲み物。しかと堪能。




帰り道。床屋を発見。そういえば最近髪が伸びた。インドのガンジス河で剃ってもらってから1ヶ月半もたったのか。暑いと鬱陶しいし、太ったのでもう少しシャープに見せたいので坊主にしてもらおう。

店に入ると5歳くらいの子供がはっとこっちを見て奥に走って行き「大変だ!足がクサそうな外人が来たぞおおお!!」っぽいことをいうと続いてお母さんが出てきて「大変、本当よ!顔のわりに潔癖症っぽい外人が来てるわ!」っぽいことをいうとおじいちゃんが出てきた。

な、なんという威厳。小さいけど眼力がすごい。戦績を見てきたあとなのかもしれないが歴戦の勇士に見える。
おじいちゃんは少々驚きながらもジェスチャーでどうするか聞いてくる。
「バシッと坊主にしてくんろ。」とジェスチャーでお願いする。少し不安だが・・・


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さあ、いざ始まるとおじいちゃんおもむろにバリカンとクシを持ちバリバリはじめる。バリカンの長さ調節なんか当てにせず(付いてもいない)、自分の経験をクシに乗せて刈り上げる!!
ちょっとミスったらワカメちゃんかEXILEの怖い人みたいになってしまうがおじいちゃんはまるで血に飢えた兵士のような目で僕のでかい頭を見ている。
たかが坊主。調節板みたいなのつけて芝刈り機のように行えばよいもののおじいちゃんはじっくりと職人のように僕の頭をチョビチョビ刈っていくので時間は刻々と過ぎていく。こんなに丁寧に坊主にする人は初めて見た。というかベトナムで坊主って見たっけ?



30分後「よかろう。」とおじいちゃんはバリカンを置いた。
ありがとうおじいちゃん!頭がダイアモンドカットだよ。カックカクだよ。なんちゅう職人技。しかも中学一年以来の後ろが水平線のようにまっすぐ。さらばモミアゲ・・・



おじいちゃんの職人技を体験し(200円)帰りにチェー屋へ。
1杯6000ドンと学生に人気らしいミウという店に。メニューがベトナム語で全くわからん。俺は今猛烈に糖分を取り込みたいのだ。
するとベトナム人にしてはファンキーすぎるアフロの兄ちゃんがいろいろ教えてくれる。
台の上にいろんな種類のチェーが置いてあり、それを頼むと氷をしゃくっと入れて完成というシステムらしい。
アフロは最後に「これぜってええうめえから食ってみろや!」とでかい団子入りのチェーを指さし、かっこ良く帰っていった。
あんなファンキーな野郎が好きなんだからさぞやと思い注文するとそのでかい団子は、

肉団子!!

のわあ!!甘いモノと思って口に入れたから脳が混乱する!!!
白い薄皮の中は紛れもなく肉の塊。そいつが砂糖でドロッドロの汁の中に沈んでいる。なんと面妖な、もののけの類か!!
でも意外とうまい。すでに味覚が崩壊しているのかほんとうに美味いのかすらわからなくなった。長期旅行って怖いね。
2杯目は小豆入りのチェー。ぜんざいっぽいが練乳に甘い汁入りだから更に甘い。これはおすすめ。日本人は好きだと思う。


明日は朝からホイアンへ移動。4時間くらいで4$。ホイアンでも旨いもの食いたいなあ。
posted by 小太郎 at 19:16| Comment(0) | ベトナム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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